【コラム】私の食育日記 ☆子どもと緑茶

【コラム】私の食育日記 ☆子どもと緑茶

食育インストラクター●岡村麻純

 娘の幼稚園で、自分で作ったお茶わんでお茶会をするというイベントがありました。そのとき初めて飲んだお抹茶が、娘にとっては苦いながらも大人の味に感じてうれしかったようで、持ち帰ったお茶わんとともに、これからは家でもお茶を飲みたいと張り切っていました。

 日本の緑茶は、お茶の葉を生のまま短時間で蒸したものです。一方、ウーロン茶や紅茶はお茶の葉を発酵させてから作るお茶です。緑茶は葉をそのまま使うこともあって、5月ごろのシーズン最初に摘んだ、栄養たっぷりの生葉で作る新茶が好まれます。

 また緑茶の中でも、玉露や抹茶は新芽のうちに葉を覆い、光を遮って栽培された柔らかい葉で作られます。他にも葉をほうじて作るほうじ茶もあります。せっかく日本が誇るおいしいお茶に興味を持ってくれたので、娘には、抹茶に煎茶、ほうじ茶などいろいろなお茶を楽しんでもらいました。

 子どもにお茶を出すとき、気になるのがカフェインです。カフェインには利尿作用や、眠りを妨げる作用があるため、わが家でも子どもたちができる限りカフェインを摂取しないよう心がけています。
 
 緑茶にもカフェインは含まれています。お茶類100ml当たりのカフェイン量を見てみると、コーヒーが60mg、紅茶が30mg、煎茶やほうじ茶は20mg、玉露では160mgが含まれています。
 
 日本では発表されていませんが、海外では子どものカフェインの摂取量の目安を出しているところもあり、5歳の娘ですと1日45mg以下に抑えることが推奨されています。ほうじ茶でも約2杯分。そこでわが家では1日1杯のお約束にしました。

 とはいっても、緑茶にはビタミンCが多く含まれ、抗酸化作用のあるカテキンなど体に良い成分もたくさんあります。
 
 これからの新茶の季節、子どもと一緒に、1杯のお茶をじっくり味わって楽しみたいと思います。



岡村 麻純(おかむら ますみ)
タレント、食育インストラクター。お茶の水女子大学食物科学講座卒業。大学では食育をテーマに研究。現在は男女2児の母。

※本コラムは【JA広報通信】からの引用です。